夫婦とふたごとネコ一匹

家族で起きた事件(?)を基に四コマ漫画を描いています。

「好き嫌いなく食べなさいの犠牲者」の私

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 誰だって覚えがあるだろう。物事や人を嫌いになるのには理由がある。誰々ちゃんとは仲良くしなさい、がまんして頑張りなさい。好き嫌いなく食べなさい。よくいわれたものだ。大人になるとそれを人にいわれるのではなく、知らない自分が知っている自分に問いかける。頑張んなきゃだめだよ大人なんだから。人知れず心の中で呟かれる。社会の中にいれば誰にでも経験があるだろう。

 

 話を広げるつもりはない。今回は食べ物の好き嫌いの件である。人付き合いや趣味趣向などに関しては我慢ができるが、食べ物の好き嫌いだけはどうしようもない。大人になるまで、大人になってからも比較的食べ物の好き嫌いはない方だとまじめに思っていた。ナマコだって食べられる。くさやの干物だって食べようと思えば食べる。大人になってから出会った食材については特に問題はない。それは多分食材に大しても大人の対応をするからだろう。しかしながら子供の頃に刷り込まれた嫌悪感はぬぐい去ることは出来ない。それは理屈ではなく感情が支配し、脳の奥の奥にしまわれた思い出したくない過去がそうさせるのである。

 嫌いなもの 1 玉葱

 お世辞ではなく、子供の頃母親に作ってもらった料理はそれはひどいものであった。それはいそがしさのあまり料理などがないがしろになっていた面もあったが、理由はどうであれ、子供の頃の記憶はやはり3つ子の魂百までとよくいったもので影響が大だ。まず玉葱がうけつけない。玉葱が入らない料理なんて珍しいと思われる食材であるが、大人になったいまでも間違って頼んだ料理に玉葱が入っているだけで選り分けの作業が始まる。おかげで箸使いに困らなくなった。

 なぜ特に玉葱がだめだという理由はわからない。ピーマンやなす、人参も食べていた訳で嫌いになったのが玉葱であるかは謎だ。

 

 ちなみに長ネギは大好きである。

 嫌いなもの 2 牛乳 

 小岩井牧場に行ったときのこと、絞りたての牛乳でつくったソフトクリームがおいしいと評判であった。家族はみな食べていたが私は拒否した。牛乳が嫌いだったからだ。

牛乳が嫌いな理由はなんとなく覚えている。保育園の時にのんでいたあのすっぱい脱脂粉乳のせいだ。年代的に脱脂粉乳の時代はすぎていたとおもわれていたが、私が通っていた保育園ではまだ普通の牛乳の時代は訪れてはいなかった。アルマイトの容器にいっぱいに持った脱脂粉乳(現代ではスキムミルクという)のおぞましさは今でも記憶に残っている。あの独特のすっぱい味(知らない人が大半だと思うが)が嫌いなものだから担任の先生に飲むのを拒否したことを覚えているが帰ってきた返事は「好き嫌いはだめ」あの脱脂粉乳に好き嫌いという言葉が当てはまるのかはわからない。すったもんだのあげくその担任の代替案は、大きなアルマイトの容器にあのすっぱい飲み物を申し訳程度に盛ることだった。ほんの一口であるが、なぜその担任がそんなに飲ませたかったのかはわからない。

 脱脂粉乳は嫌いになっても牛乳は嫌いにならないでといわれれば良かったかもしれないが、完璧に牛乳がきらいになるエピソードは事欠かない。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとはこのこと。小学校の時の給食の牛乳が決定的であった。今の牛乳はどうかはわからないが(かれこれ数十年白い牛乳は飲んでいないわけだから)、学校給食で出る牛乳のあの水で薄めた感は半端無かった。こちとら脱脂粉乳嫌いなわけで牛乳=まずいものという刷り込みが100パーセントなされても大人たちに間違いを訂正する余地はなかった。牛乳を拒否する私に担任の先生が投げかけた言葉は、もうお分かりであろう「残さず飲みなさい」。なぜ大人はそれほどに牛乳を飲ませたがるのか?その言葉に盲信していた訳ではないが、子供ながらのささやかな反抗として「牛乳速飲み」という遊び感覚で応えていたのである。あろうことか、この行為は食べ物で遊んでいるという風にとらえらえ、担任に怒られるのに時間はかからなかったのだー。

 ちなみに、ヨーグルトやチーズなど加工食品、コーヒー牛乳などは好きである。

 

 

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肉嫌いな自分を思い出す

 

 こんなことを書こうと思ったのは理由がある。子供の頃、肉も嫌いなことを思い出したからだ。思い出した理由はわからないが、肉を拒否している記憶がありありと浮かんだのだ。子供にはよくあることだろう、豚肉の脂身が受け付けない。赤身の所を選り分けて食べたところ、残った脂身もたべろという。赤身と一緒ならまだしも、嫌いな脂身だけたべろというのはいかがなものか。今は抵抗がなくたべられるが、玉葱と牛乳との違いはなんだったのであろうか。

 

 ちなみに、霜降りの肉は大好きだ。

 

自分がこれほど好き嫌いがあるのに自分の子供には強制はできないが、とりあえず自分の子供に食べ物に関するそれといった好き嫌いはない。それどころかモツ関係が大好きらしい。

 

意外な結果である。