テレビの心霊特集は子供たちにとって、いや大人にとっても人気番組。怖い番組がなぜこんなに人々の心をつかむのか。それはミステリや警察もの同じく人々の関心の的だということと似ている。つまり日常に無い刺激を求めるのが人間の性なのかもしれない。
怪談話や心霊写真特集など古典的な演出をもって放映される番組に加え、ビデオ機器の充実とともに心霊ビデオというジャンルが誕生する。夏になると必ずおわかりいただけましたでしょうかというアナウンスとともに心霊ビデオの紹介をする番組が放映される。もともとはDVDなのだろうか、コンビニで販売されているのを目にする。
その他Youtubeでも海外物も含めて紹介されているので怖いものみたさで昔から楽しんでいる。いい時代だ。
気づいちゃった
しかしながら、ある時点をもって興味がぱたりとなくなってしまった。それは心霊だなだけに、憑き物がとれたようである。なぜなら、ある事に気がついてしまったからである。これは心霊写真などにも波及する。大体9割いや100%作り物だと思えるポイントに気がついてしまったのである。現在でも心霊番組を見るが私のセオリーを覆す作品(あえて作品という)が放映されることはない。
その1 カメラ目線
よくみるといい。心霊なのにコチラを見ている。そんなに写りたがりなのか。これは本物か?ていう心霊ビデオが紹介されて最後の最後で幽霊らしき物体がコチラを向いたときのがっかり感ったら。
その2 見切れている
なぜ全身を見せない?そんなに写りたがりなのに。
その3 カメラがじっとしていない
幽霊らしきものが写っているのになぜカメラをパンしたり、止めたりするのか。決定的瞬間だと思うのに。まあ、それはその4に関係するからなんとも言えない。
その4 人間びっくりするとカメラは下を向く
緊急事態やびっくりしたりしたときに人間は体は緊張、ないしは弛緩する。すると腕はどうなる?下方向へだらりと垂れ下がる事になる。するとカメラのレンズは下を向く。足やアスファルトの地面が写るわけである。逃げたりしたときにはてきめんで、平常心をもって上を向いてしかもあまり揺れないように調整しながら走る事などできるだろうか。出来るとしたらそれは撮影対象が決まっていて、撮影する事が目的である場合だけである。つまりヤラセの場合である。これは映画「ブレアウイッチプロジェクト」や「クローバーフィールド」の場合も当てはまる。映画であるので尺が必要なわけであるが、本当に怖い、緊急事態の時に悠長に録画している場合ではない。まあ、映画の場合はフィクションだという事はわかっているのでその点にこだわりを持つ必要はないが。
私が期待する心霊ビデオとは
こういうのがあったらおもしろいと思う。幽霊が第3者を驚かそうとしてるところをビデオで撮るのである。
ああ、だめだ、肝試しで驚いているところを横で撮っているか、ストーカーか変態の人が人を驚かそうとしているシーンにしかならない。
その5 樹の葉の影や壁のシミ
もうなにも言うまい。
おわかりいただけたろうか?
昔興味津々で読んだ心霊写真本の大部分は二重写しか影、シミである。
最近のブームはドライブレコーダー映像である
結局人間の行動に勝る恐怖はない。