夫婦とふたごとネコ一匹

家族で起きた事件(?)を基に四コマ漫画を描いています。

宴会嫌いになっちゃうよ 

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 わりかし食べ物に関してはきれいに食べる方だと思う。魚も骨だけ残して身はきれいにはがして食べる。さんまは最初に骨を外して丸ごとかぶりつく。ビールや乾きものの袋の殻はきれいに掃除しながら食べたり飲んだりする。周りからうざい人だと思われていないか心配だ。

 若いサラリーマンの宴会嫌いの話はネットでも何でも必ずある伝統行事のようである。私も若い頃(20代)は宴会嫌いだった。いや、あの雰囲気は嫌いではない。カラオケで演歌やオールディーズを歌うのも好きだ。酒で不覚になり記憶をなくす事は今でもある。どこが宴会嫌いだと思われるかもしれない。まあ聞いてくれ。

 旅行会社にいた話は前にしたと思ったが、この業界は宴会がデフォである。今はどうかはわからないが、修学旅行とか忘年会、新年会などについていって、一緒に酒を飲む(修学旅行でさえ)のが仕事であった。

 中国へ添乗したときである。私が若いときであるから、ツアー客は戦争で中国に滞在した事がある人が結構いた、こういう際は若い添乗員は餌食になる。昔話の相手としてもってこいなのである。やれ戦争の時は大変だった、食べ物も無かった、若い人はあの経験がうんぬんと話を振られ、ただうなずくばかりの数日間。まあ、本当に大変だったのであろう。そのとき行った中国は現在の様な経済成長を経た姿など微塵も感じられないほど未開で良く言えば素朴な中国がまだ残っていた。桂林の川下りでは上を見上げれば掛け軸に出てくるような景色、下を向けばうぞうぞとと本当に小さな船に乗って集まる土産物屋の姿。千円、千円と大声を出しながら集まってくる。当時の千円は日本人にとっては大した金額ではないが、中国の田舎の農民にとっては何ヶ月の稼ぎなのであろう。ガラクタに近い民芸品を売っていた。そんな素朴な中国を訪問するツアー。老人たちはその光景を懐かしんでいた。

 ある光景だけは信じられなかった。あの老人たちは、毎日昼食と夕食をかなりの量を残す。口に合わないという事もあるのである。また、食べきれないほど盛るというのが中国スタイルなのかもしれない。が、昼に食べ物の大切さをとうとうと説いていた姿はどこにいったのであろうか。日本人にとってはツアーの中の1回の食事であるが、中国に住んでいる人たちにとっては当時は高価で食べられない食事。

 その老人たちが特別というわけではない。忘年会新年会における食べ残しの量、栓を抜いても手も付けられないビールやジュース。これらはどうなる運命なのか。一回の宴会でこれだけの食べ残しが出るという事は、365日でどれだけの食べ残りがでるのだろう。料金を支払っているから良しとするのか。食べきれないほど盛るのが習慣の中国の話ではない。日本での話だ。

 しかし、旅館やホテル、外食産業に対して毒を吐いても仕方がない。コンビニ業界を筆頭に、売れ残り食べ残し問題は構造的な問題でもある。ただ、子供たちへ残さず食べなさいなんて言える立場ではない。

  世界には食べるものが無い人が沢山いるんだから残さずに食べなさいなんて話は

日本ではとっくに大昔の話なのかもしれない。