夫婦とふたごとネコ一匹

家族で起きた事件(?)を基に四コマ漫画を描いています。

小役人に翻弄される看護師の様を裁判所に見に行く

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小役人と契約看護師の裁判を傍聴

 昨日縁があって裁判の傍聴をする事となった。市の外郭団体が経営している病院で起きたパワハラと不法退職勧奨に対する双方の意見陳述である。

 登場人物 小役人A(病院事務局次長、天下り)と腰巾着B(事務局、天下り

      、若手弁護士C 若手弁護士D

 

      契約看護師娘E 契約看護師娘F ベテラン弁護士G 中堅弁護士H

 

 登場人物をみただけで腹一杯になるが、経緯はこうである。

 

 看護師はいづれも1年契約5年限度の契約職員である。平成29年度の契約更改に関して、労組との取り決めにより週労働時間を29時間までとするところを、一方的に20時間に減少、以前より行っていたダブルワーク(障碍者施設にて勤務)の継続を強いられている。さらにダブルワークを理由に病院での勤務を減じられている。という卵が先か、鶏が先かという状況。組合結成をした契約社員たちに対して退職勧奨(ものすごく違法)を行ったり、一方的にシフトを外される、個人面接の際に大声を出したり机をたたくなどの行為を看護師へ行いパワハラ確定と思われる状況の裁判。

 普通ならばこういった裁判は小役人側が優勢である。大体にしてパワハラの認定は閉鎖空間(ハルヒ的ではなく)で行われるため、言った言わないに終始しがちであり、原告敗訴という事が普通である。

 

ICレコーダー

 私が有給を取ってまで裁判を見に行ったのはなぜか?それは、小役人たちと看護師側の面接などが録音されており、パワハラの実態が隠すことなく暴かれていたからだ。こういった裁判で原告側優勢はめずらしい。被告側である小役人たちがどういった行動に出るのかが興味があったからだ。

 

 小役人側はパワハラや退職勧奨に関して正面切って争えないために、あえて看護師側のダブルワークやパワハラにて生じたPTSDの症状を出してきて看護師としての職務対応能力を争点にしたい感じがあったのだが、そもそもダブルワーク(副業ではなく、どちらも看護関係の正業に近い)をしなければならないのは、病院の看護師に対する待遇(他県では正規職員であるが、ここの県では5年の契約職員)やシフトの関係で安定して働けないわけで、PTSD的なところも小役人のパワハラから引き起こされたわけで、この裁判でそういった負の面も表に出てきてしまってヤブヘビ的な効果もあった。

 

 詳しくは書けないが、看護師側の主張は終始一環していたが(なにせ録音があるため)、小役人側の主張は他職員への責任のなすりあいとかばい合いで終始し、若手弁護士軍団に助けを求めるような仕草を見せるが、弁護士も攻めあぐねるというかもうあきらめ顔であり、それに乗じてベテラン弁護士軍団は攻めに攻め続ける。瑣末な争点は一掃され、最後にはパワハラがあったかどうかという争点に集中出来た。裁判長も最後に小役人側にちくりと嫌味をいう始末。大岡裁きは必要はないが、ここまで一方的に小役人側が劣勢であった陳述はないのではないかと思われる。

 パワハラはあったのか?(録音済だが)

 この裁判を支えていたのは面接の際の録音である。録音はすべて文字に起こされていて、何回小役人側が机をたたいた威迫行為があったかまで細かく表記されていた様であった。小役人と腰巾着はその場にいたにもかかわらず机をたたいたのがどちらかわからないという。おとななんだから認めなさいって。

 

 この裁判は示談か判決かどちらかになるかと思われるが、どちらにしてもこの小役人の退職は免れないだろう。次の再就職もむずかしいが、そもそも市役所を退職して退職金を数千万単位でいただいているので、小役人たちの生活は困らない。実は小役人たちを断罪しても仕方が無い。巨悪は小役人たちの後ろにいる、実態の無い役人たちの意識の総体(ラスボス的な)である。

 

 市立の病院なのに看護師が全員契約職員で1年ごとの契約更新で5年限度という制度がとてもはずかしい話だ。市の対応改善を求めたい。