クリスマスは近い
独身の頃から定期的に大型ゴミ袋一袋分の物を捨てる事を習慣としている。なんでもいい。使わない物や着ない服など。
それも無断で捨てたりするがそこは大人、ゴミとしか思われないものだけを選別する。女共はいざ片付けをするとやれ定位置からずれているやら人の物をすてるなんて鬼なんて言ってくる。でも、下の層(下から上に新しくなってくる地層の様)から捨てて行っても何も言ってこない。また、箱に入れて1年間部屋の隅に置いておいても開けもしなければなくなったものを探そうともしない。
そうやって密かに物を捨てて行く事をストレス発散にしているのだが、考えても見たまえ。大型のゴミ袋(何リッターだろうか)1杯分のいらない物がなくなるという事は広くは無い家の中がその分広くなるということだ。毎月1度行えば年間で12個も。それもいつもの生ゴミや家庭ゴミ以外にである。達成感はものすごい。
今は待機の時だ。ゴミの層が増えて行くのを待っている。読み終わった半年前の雑誌、何が入っているのかもわからないA4茶封筒、既に興味は失われた電化製品の空き箱、1年以上定位置に収まっている掃除道具などだ。それを少しずつ引きはがして行き、ゴミ袋1つ分にしていく。最高だ。
それでもバレるときがある。娘たちが保育園時代遊んでいたアンパンマンのお風呂で遊ぶおもちゃを捨てた(というか病院にもっていった)ら怒られた。人の物は捨てないでと。覚えていたのか、それともアンパンマンというキャラクターに愛着心があるからか(アンパンマンはみんな大好き)。回収したのは言うまでもない。それ以前に病院にもっていって職員に提供したおもちゃは秘密にしておく。
かといって、家がゴミ屋敷になっているかというとそうではなく、ある程度秩序は保たれている。毎週2回の燃えるゴミは欠かさず出しているし、燃えないゴミ、プラ、ペットボトルなどはたまっている事もあるが部屋中に散乱しているわけではない。隠しておくべき物が表に出ているだけだ。家の中がゴミ屋敷にならないのは、ひとえに私が密かに物を捨てている賜物だ。
カーテゴリーごとにまとめておけばきれいに見えるものであるが。お菓子の袋が至る所にあるのはどうなんだろうと思ってしまう。ちゃんとしまってくれ。そうすれば買い足すお菓子の額も減るだろうに。
すべてはお金で買ってきたり、どこかでお金を使って購入された物をもらってくるわけでただの物なんてないわけなのにそれを捨てるという行為。経済をまわす為には必要なことであるが、家の経済的には捨てるような物を買ってきてもらいたくないものだ。何とかならないかといつも思うが多勢に無勢とはこのこと。無断で下の層から少しずつゴミらしき物を引きはがして行くぐらいしか出来ない自分。
本当はなんにも物が無い部屋に憧れているのに人生うまくいかないもの。