うちの朝食には必ず自家培養したヨーグルトが出る、というか培養するのは私の係であり朝食に出すのも私の仕事だ。おおよそ3か月、同じ菌を使って継承されていきた由緒ある菌床だ。以前も培養していたが、1か月もするとダメになる。ヨーグルトを培養している容器の口に赤カビが繁殖してしまうからだ。純粋培養された菌は外部刺激に弱いようだ。赤カビが少しでも生えると繁殖力が弱まり、やすやすと赤カビだけでなく黒カビにさえ場所を占拠されてしまう。非常に弱い存在、それは現在の私の存在意義を見ているようだが、さて。
カビが付かなくなったのはなにも菌のせいではなく容器の問題だ。最初はヨーグルトの容器にぎ牛乳を足し続ける方式、次にタッパーのようなプラスチック容器、さらにはガラス容器に次第に進化をしていったわけだが、全然カビの繁殖を防ぐことができない。ちゃんと食洗機で洗ったのにである。カビだらけになるたびにヨーグルト菌を買い足す。「カスピ海ヨーグルト」をたしか250円ぐらいで買ってくる。これを苗床に牛乳を足していくという至って簡単な培養方法である。まあ、定期的に種を購入しなければならない手間とお金を考えれば収支はとんとんなわけだ。これではヨーグルトを培養しているうまみがない(おいしいけど)。
ブレイクスルーは、とても身近にあった。牛乳を注ぐ手元に。なぜ私は牛乳のパックからヨーグルトが入っている容器に牛乳をそそいでいるのだろうか?この牛乳パックそのものにヨーグルトの種をいれれば容器のカビ問題はクリアできるのではないか?というのが突破口。かくして清潔な環境で育ったヨーグルト菌は毎日すくすくと増殖を繰り返しているであった。
もともとアレルギー対策のために食べ始めてかれこれ1年は経っているわけだが、薬以上に効いているような感じもない。食べるのをストップしてもいいわけだが、それではせっかく培養更新記録更新中なのにもったいない。これからも地道に更新記録を作っていきたい。このブログと一緒に。
牛乳嫌いだけど。