今回は、ブラックエンジェルス松田の話ではない。
年末になると見たくなると書いたが、年末に限ったことではないかもしれない。通年で同じ映画を数回見続ければ20年で何回になるものだろうか。そういう映画の中に「伝説巨神イデオン」の映画版2本は入っている。暇なことに、かれこれ通算50回以上は見ているといって過言ではない。
イデオンについてはみなさんもよくご存じであろう(知っているよね?)。無限力で動くロボットである。言い方がおかしいか?では、赤いロボットである。形容しがたい。人間に似た文明とコンタクトをして、イデオンを通じてなぜか1(イデオン側:地球人)対多(敵側:バッフクラン)の戦いが始まる。理由は聞くな。戦争が始まる原因なんて些細なことだ。最後には地球側、バッフクラン側双方の文明が滅びる。むちゃくちゃだ。あと以下のようにむちゃくちゃである。
1 古代遺跡のイデオンとソロシップ(宇宙船)。
エネルギーがどうやって生まれてどうやって動いているかわからないのにある程度乗りこなしている人間のすごさ。よくわからない宇宙船にかなりの人数が乗り込んで宇宙へ飛び出すこの命知らず。人類すげえ。
2 イデオン無双。
イデオン側がピンチの時もちょっぴりあるけどその分敵は何十体のロボットが壊されている。ソロシップもなんとなく強い。バリアー最高。いや、バッフクラン側が弱すぎるのかも。でもなんか敵から逃げている。意味わからん。
3 イデオン合体?
イデオンは3機の飛行機みたいなのが合体してイデオンとなる。説明は難しいが実はコックピットまわりの向きに無理がある。おもちゃ会社の方々は、そのことに気が付かなかったのか?よく見ると縮尺も結構おかしい。「遺跡」だから細かいことはいいのか?
4 イデオンは「遺跡」
人類が「遺跡」に地球文明の運転席やタイヤ(!)やミサイル発射システムなどをつけて戦えるようにした。設定に無理がありすぎる。富野監督すげえ。
あぜんとさせる設定や展開が見る人を唖然とさせる「伝説巨神イデオン」であるが、なぜに50回以上も見たくなるような魅力を持つのか。
1 細かいことはどうでもいい
ブラックエンジェルス松田のような話はいくらでもあった。死んだキャラが生き返るなんてよく合った話である。たとえば同じジャンプだと、ドラゴンボールとか。気にしちゃいない。
そもそも最近のアニメは細かいことにこだわりすぎだ。かのジョージルーカスがハリソンフォードにミレニアムファルコンの操縦を指示した話は有名である。要は気合である。
2 登場人物全員死ぬ
まあ、あとで(数億年後か?)復活するわけだが富野監督はとりあえず全員殺したかったのだろう。その潔さが最高なのだ。もともとディストピア的な設定好きだし。
3 ぐいぐい引っ張ってくれる。いろんな意味で
SF的設定もキャラクタ的な魅了もイデオンのすべて松田的な魅力でいっぱいである。細かいことはどうでもいい、ただただ視聴者を宇宙の彼方まで引っ張って行ってくれる。
こんな大雑把ながらも視聴者をぐいぐい引っ張ってくれる「伝説巨神イデオン」。話のタネにでも一度は見てほしい作品である。蔦屋で100円で借りれるし。