怖いもの見たさということもあるのだが、たまにアップルストアに行きたくなる時がある。それはこちら側の戦闘レベルゲージが満タンとなり、肉体的にも精神的にも闘いに耐えられるようになってからである。こちらからは無益な闘いは挑まない、いつも挑んでくるのは彼奴らアップルストアに店員たちだ。
新製品が出ると触って見たくなるのが人情というもの。特にアップル製品に囲まれた生活を送っているわけだしユーザー歴はかれこれ二十数年。アップルストアに招かれても差し支えないのではないかと思っている(あまりお金は使っていないが)。しかし、満足に試すことを店員は許さない。なぜなら隙あらばあいつらは寄ってきて自由に触ることを許さないからだ。
もちろん店員対策は取ったことがある。それは耳にイヤホンを突っ込んで音楽をガンガン鳴らして店に入るのである。無用な雑音は音楽で消されることとなる。これは完璧な対策として自分を褒めてあげたいほどのアイデアだとおもったことがあった。しかし、しかしである、これはルール違反であると思うようになってやめた。やはり戦場にもルールはある。個人戦を行なっている時に原爆を投下するのはやはり対外的(?)な非難のタネとなってしまう。正々堂々と真正面から戦いに臨むのが漢(おとこ)というもの。
しかしながら、イヤホン爆弾がなくなった後、店員に勝利したことはなかった。あいつらは百戦錬磨のアップル店員である。こちらがどうガードしてもやすやすと心の隙に侵入してくる。すげえ、すげえ奴らだ。私はいつもいたたまれなくなり退散することとなる。妻に言われる「また負けたのお?(笑)」。
この闘いはお互いにデメリットがある。どれだけ私が 雑誌の「MacFan」 やウエブで情報を集めようとも実機を使って見なくては購買意欲も湧きようもないし、店側だって店にいたたまれない状況を作り出しては購入に結びつくことはない。文字通り無益な闘いだ。大丈夫だ。新製品の情報はちゃんと予習済みであり何か必要な情報が必要な時は店員を呼ぶこととなるのは必定だ。だから、私たちをもっと伸びやかにストアの中で過ごさせてくれないものだろうか。無益な闘いはもうこりごりだ。